今年の展示テーマのひとつが、『アイルトン・セナ・トリビュート』ということもあり、CTLからは1987年にセナがドライブしたマシーン、ロータス99Tホンダが持ち込まれました。
このマシーンはシャシーナンバー4で、モナコ、デトロイトと2つのストリートコースで優勝を記録(これが現在に至るまでF1における最後のロータスの勝利となります)したほか、シーズンを通じてセナのレースカーとして数々の入賞を果たしています。
一方CTLブーズにおいては、97Tとともに、この1月に刊行された元チーム・ロータスのマネージャーである故ピーター・ウォーの自伝、『Team Lotus: My View from the Pitwall』を展示。併せて出版記念イベントも開催されました。
ピーター・ウォーの長男である、アンディ・ウォーによる挨拶や、編集を手伝ったジャーナリスト、サイモン・テイラーの挨拶も行われ、多くのメディアが詰めかけました。
ちなみに日本からは、生前のウォーと親交のあったF1解説でお馴染みの小倉茂徳さんも参加。これはクライブ・チャップマンと、クリス・ディナッジと談笑する小倉さん。
会場には、ボブ・ダンスによってレストアが行われたロータス・イレブン(シャシーナンバー260)も展示。元々コーリン・チャップマンがドライブしていた個体で、1970年代にオークションでチャップマン自らが買い戻したというヒストリーをもっています。
さらに、ロータス・エラン生誕50周年のアニバーサリーイヤーとして、exイアン・ウォーカー・レーシングのロータス26R フェイズ2 “ゴールドバグ”も展示。現オーナーはグッドウッド・リバイバルでも活躍するニック・フェネルです。
また、これからCTLで行われる新たなプロジェクトとして、長年チャップマン家に保存されていたロータス最初のF1である12プロトタイプのレストアも発表されました。これはテストにのみ供されたレース未出走の個体で、塗装もオリジナルペイントというもの。コヴェントリー・クライマックスのエンジンこそ後年積み替えられたものと思われますが、CTLではペイントも含めオリジナルを損なわないよう、慎重なレストアを行う事にしています。
Photo&Report:Kozo Fujiwara